標的分子に対するハイスループットスクリーニング系の構築と実施、ヒット化合物の周辺化合物探索の支援
アカデミア研究者により創薬標的分子が同定され、その機能や発現等を制御できる化合物をスクリーニングする際、ハイスループットスクリーニング(HTS)化を視野に入れランニングコスト等を加味したスクリーニング系の構築が必須である。しかしアカデミア研究者は創薬経験やHTS系構築の知識や経験が少なく、またスクリーニング機器を保有していない場合もある。 大阪大学薬学研究科創薬サイエンス研究支援拠点の附属化合物ライブラリー・スクリーニングセンター(Compound Library Screening Center: LiSC)では、附属創薬センター構造展開ユニットと連携し、創薬研究相談を受け付ける。またLiSCでは創薬標的分子の化合物ライブラリーを用いたスクリーニングにおいて、スクリーニング機器の利用、HTS系の構築やHTSの実施、ヒット化合物の周辺化合物探索も支援する。
製薬企業出向、出身の創薬研究者が標的分子を基盤とした創薬研究実施のアドバイスを行う。
1)創薬研究機器の利用(創薬シーズの探索と評価、HTSにも対応した測定機器や分注機等を多数設置。機器の使用方法は専任担当者が説明) 2)アッセイ系構築(創薬標的分子の機能に基づき、HTSに繋げるアッセイ系の構築提案や構築支援を実施) 3)HTS系構築・実施(製薬企業でHTS系構築の経験を有する創薬研究者が基準を満たすHTSの構築と実施を支援) 4)周辺化合物の探索(HTSで見出されたヒット化合物に構造が類似した化合物を570万化合物データベースを活用して検索支援)
プレートリーダー (Infinite M1000)、Multimode Plate Reader Label-free system (EnSpire)、高感度マルチモードプレートリーダー (GloMax Discover system)、蛍光発光カイネティクス測定器 (FDSS700)、PlexArray HT System (PLEXERA)、フローサイトメーター (MACSQuant)、P2細胞培養室など
大阪大学創薬サイエンス研究支援拠点は、大阪大学薬学研究科附属化合物ライブラリー・スクリーニングセンタ―(Compound Library Screening center: LiSC)と附属創薬センター(Drug innovation Center: DiNC)から構成されている。本支援である創薬研究機器の利用、アッセイ系構築、HTS系構築・実施、ヒット化合物の周辺探索は、LiSCに所属する製薬会社やバイオベンチャー等でアッセイ系の構築やHTS等の創薬研究を実施してきた創薬研究者が支援担当する。またLiSCとDiNCのLEUや薬物動態・安全性試験ユニット(PKSA)とは相互連携体制が構築されており、創薬標的分子相談やin vivo薬物動態・安全性試験等アカデミア創薬研究をシームレスに支援する体制を整えている。 大阪大学大学院薬学研究科附属化合物ライブラリー・スクリーニングセンタ―HP:http://www.phs.osaka-u.ac.jp/souyaku_kyoten/about/clsc.html