C8-1 無細胞系･生細胞系による高難度タンパク質生産支援

大腸菌無細胞合成系・生細胞発現系（昆虫細胞・動物細胞等）による高難度タンパク質生産、結晶化スクリーニング

[1] 支援担当者

[2] 支援技術の概要

• X線結晶構造解析のための高難度タンパク質試料調製
  • 　大腸菌無細胞タンパク質合成系による調製
  • 　生細胞発現系（昆虫細胞・動物細胞等）による調製
• 非天然型アミノ酸導入
• 脂質メソフェーズ法などによる結晶化スクリーニング

[3] 支援技術の利用例

• 無細胞タンパク質合成系を用いて膜タンパク質を生産、高純度精製し、脂質メソフェーズ法により得られた結晶から構造解析を行う。
• 動物細胞発現系により高分子複合体を生産し、無細胞系により生産した抗体断片と複合体を形成させることにより、結晶化用試料調製を行う。
• 抗体断片に非天然アミノ酸を導入したものに蛍光を付加し、標的分子を発現する細胞での結合を確認する。

[4] 支援担当者の研究概要

理化学研究所・横浜事業所では、細胞・無細胞系を用いたタンパク質試料の調製技術、タンパク質複合体や膜タンパク質等の高難度タンパク質の調製技術、人工アミノ酸・天然修飾アミノ酸の導入技術、タンパク質の結晶化技術を開発・高度化し、これらを用いて、X線結晶構造解析等に向けた試料調製を行っている。これまでに、EGF受容体＋抗体断片のような複合体や、Claudin-4やVDAC1などの膜タンパク質を生産し、結晶構造解析を成功させてきた。
このような幅広い手法を用いることにより、利用者のニーズに応じて適切な解析手法を選択または組み合わせ、解析手法に適した試料生産、性状評価、および構造解析を行うことで、創薬研究から難解な複合体の機能・構造解析まで、幅広い研究をシームレスに支援することが可能である。