タンパク質発現 、抗体作製 、複合体構造解析、相互作用解析、相互作用パートナー探索、薬剤探索アッセイ系構築・スクリーニング
所属 | ①愛媛大学 プロテオサイエンスセンター ②東京大学 大学院農学生命科学研究科 ③富山大学 大学院医学薬学研究部 |
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氏名 | ①澤崎 達也、竹田 浩之 ②宮川 拓也 ③小澤 龍彦 |
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AMED 事業 |
ユニット/領域名 課題名 |
構造解析ユニット(タンパク質生産領域) コムギ無細胞系による構造解析に適した複合体タンパク質生産・調製技術と低分子抗体作製技術の創出 |
代表機関 代表者 |
愛媛大学 澤崎 達也 |
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支援技術のキーワード | コムギ無細胞タンパク質合成、タンパク質複合体、構造解析、低分子抗体、ISAAC法 |
コムギ無細胞タンパク質合成技術の開発(澤崎・竹田)
無細胞系とは試験管内でタンパク質の翻訳を行う技術である。私たちが開発したコムギ無細胞系は非常に高い翻訳効率をもち、ヒトのタンパク質をはじめ、ほとんどの原核生物・真核生物のタンパク質の合成が可能。無細胞系は解放系なので、複数のmRNA鋳型を同時に添加でき、複合体タンパク質の合成に有利である。また、脂質小胞リポソームを系に添加することでGPCRやイオンチャネルなどの膜タンパク質を合成することができる。
プロテインアレイを用いた複合体パートナー探索(澤崎・竹田)
コムギ無細胞系の高い合成効率は少量多検体のタンパク質調製に最適。私たちは数百から最大2万種のタンパク質のセット、プロテインアレイを作製した。AlphaScreen技術を用いて開発した相互作用スクリーニングアッセイ系により、標的タンパク質の相互作用相手をプロテインアレイの中から探索することが可能である。プロテインアレイはマイクロタイターウェルに個別のタンパク質が搭載されており、濃度もほぼ一定であるため、相互作用をクリアに検出することができる。
ISAAC法を用いたモノクローナル抗体の迅速作製と創薬への応用(小澤)
今までに、ウイルスに対して中和活性を持つヒト抗体、自己免疫疾患患者由来の自己抗体、GPCRに対するウサギ抗体など、様々な抗原に対して、数多くの抗体を作製してきた。これらの抗体を用いて、ウイルス感染症の治療、自己免疫疾患発症メカニズムの解明、GPCRを標的とした創薬開発などの研究を行っている。
タンパク質複合体の構造解析(宮川)
コムギ無細胞系、昆虫細胞等の宿主、高圧リフォールディング技術等により生産した、ヒト疾患関連タンパク質、植物ホルモン受容体タンパク質、有用物質合成酵素等の構造解析を行ってきた。X線結晶構造解析を基盤に多様な構造生命科学の手法を利用し、創薬を含む医農工分野への応用のため、分子構造に基づく生命現象の理解に取り組んでいる。